ワーキングホリデーについて
「ワーキング・ホリデービザ」は、一言で言えば、18～30才の人に就労を認める特別なビザ。これを取得すれば、現地で自由に行動することができます。生活資金を貯えるため、アルバイトにいそしむもよし。コミュニケーション能力に磨きをかけるため、語学学校でみっちり学ぶもよし。壮大な自然に触れるため、ぶらり一人旅を満喫するもよし。憧れの海外で、自分の生活を自分自身でクリエイトできるなんて、行動派の若者に与えられた特権と言えるでしょう。
しかしこのビザは、各国とも一生に一度しか発給されません。国によっては発給数に制限があります。希望する人は、早めにプランを立てて迅速にアクションを起こすことをおすすめします。
一番の人気は、移民の国、オーストラリア
1980年にオーストラリアとの協定が結ばれて以来、対象国はニュージーランド、カナダ、韓国、フランス、ドイツ、イギリス、アイルランド、デンマーク、ノルウェー、台湾、香港、この12ヶ国・地域に広がりました。毎年2万人以上の日本人がワーキング・ホリデー制度を利用して海外生活を楽しんでいます。
中でもオーストラリアは、外国人が暮らしやすい国として人気が高く、年間1万人以上の日本人が渡航しています。特に「セカンドワーキングホリデービザ」といって、農場で３カ月働くと２年目の滞在が可能なもらえる唯一の国であることも、人気の要因でしょう。なお農場のアルバイトの時給は16～26ドルと比較的高給であり、２カ月で１万ドルを貯えた、なんて人も少なくないようです。
働く場所も、職種も、自分の志向で選びたい
ほとんどの人が渡航した当初は、語学学校に通います。言葉をマスターすることが第一の目的なのですが、それに加え、仲良くなったクラスメイトからアルバイトやシェアハウスを紹介してもらえるというメリットがあります。つまり、学校を「行動拠点」にするわけです。こうしたことからも、最初の１カ月は、語学学校への通学をおすすめします。
日本人の代表的な仕事は、農家のサポート、日本食レストランの皿洗い、お土産店の販売、カフェの給仕、など。オフィスワークをしてみたいという希望が多いようですが、ネイティブスピーカーと専門的な内容をやりとりできるレベルでないと、採用されるのは難しいでしょう。
そんな中、英語の勉強ができて、なおかつ教育現場での経験が積めるということで、日本語教師のボランティアが人気です（特にオーストラリア）。ボランティアなので当然無給ですが、日本人が一人もいない環境で授業のアシスタントに就くことが多く、必然的に英語力が身につくと言われています。帰国後の就職活動で、プラス材料になるかもしれません。